図2のように、鉛直に張った導線に、一定の電流 I を上向きに流す。導線の近くの点をAとし、小さな円形コイルを下の解答選択肢①~④のように矢印の向きに動かす。コイルの中心が点Aを通過するときにコイルに生じる誘導起電力の大きさが、最も大きいのはどの場合か。下の①~④のうちから一つ選べ。ただし、コイルを動かす速さはすべての場合で同じとする。
点Aと導線を含む面内にコイル面を保ったまま、導線に垂直に動かす。
点Aと導線を含む面内にコイル面を保ったまま、導線に平行に動かす。
コイル面を水平に保ったまま、導線に垂直に動かす。
コイル面を水平に保ったまま、導線に平行に動かす。
#センター10本試
電流がつくる磁場の様子は左図のようになります。電流を中心として同心円状になっています。電流から遠ざかるほど弱くなります。
誘導起電力はコイルを貫く磁束(≒磁力線≒磁場)が変化するときに発生するものです。
①は、コイルを貫く磁束が変化します。コイルが左に行くほど貫く磁束が減っていきます。誘導起電力が生じます。
②は、コイルを貫く磁束が変化しません。誘導起電力は生じません。
③は、そもそも磁束がコイルを貫きません。誘導起電力は生じません。
④も、磁束がコイルを貫きません。誘導起電力は生じません。
答えは ① です。