レンズと人間の目について考えよう。
(問1)凹レンズの性質に関する次の文章中の空欄ア〜ウに入れる語句の組合せとして最も適当なものを、下の①~⑧のうちから一つ選べ。
凹レンズは物体のアを作る。この像の位置はレンズに対して物体とイ側である。また、この像とレンズの距離は物体とレンズの距離よりウ。
ア | イ | ウ | |
---|---|---|---|
① | 実像 | 同じ | 大きい |
② | 実像 | 同じ | 小さい |
③ | 実像 | 反対 | 大きい |
④ | 実像 | 反対 | 小さい |
⑤ | 虚像 | 同じ | 大きい |
⑥ | 虚像 | 同じ | 小さい |
⑦ | 虚像 | 反対 | 大きい |
⑧ | 虚像 | 反対 | 小さい |
(問2)人間の目に関する次の文章中の空欄エ⋅オに入れる語句の組合せとして最も適当なものを、下の①~④のうちから一つ選べ。
人間の目では、図1で示されているように、角膜から水晶体までの部分が一つの凸レンズのはたらきをして、物体の実像が網膜上に作られる。このレンズの焦点距離は、見ている物体までの距離が変わっても網膜上に像ができるように調節される。たとえば、物体までの距離が大きくなると焦点距離はエなるように調節される。
遠くの物体を見ようとするとき、焦点距離を十分エできない場合は、物体の実像は網膜よりオにでき、網膜上の物体の像は不鮮明になる。この状態は凹レンズのめがね、またはコンタクトレンズで矯正できる。
エ | オ | |
---|---|---|
① | 大きく | 前方 |
② | 大きく | 後方 |
③ | 小さく | 前方 |
④ | 小さく | 後方 |
#センター11本試
(問1)
ア
凹レンズが作る像は 虚像 です。
このことを忘れてしまっても、光線の進み方(1)(2)(3)から何とか導き出すことができます。
イ
この像の位置はレンズに対して物体と 同じ 側です。(上図においてレンズより左側)
ウ
像とレンズの距離は物体とレンズの距離より 小さい です。(上図において B'O < A'O)
答えは ⑥ です。
(問2)
エ
凸レンズの光線の進み方(1)(2)(3)にのっとって考えますと、
物体とレンズの距離が大きくなると、像とレンズの距離は小さくなります。
レンズの公式 \(\large{\frac{1}{a}}\) + \(\large{\frac{1}{b}}\) = \(\large{\frac{1}{f}}\) から考えてみても、a が大きくなると b は小さくなります。
これを防ぐには焦点距離が 大きく なるように調節しなければなりません。
具体的にはレンズ(水晶体)を薄くします。
オ
レンズ(水晶体)を薄くしきれない(焦点距離を大きくしきれない)場合は、物体の実像は網膜より 前方 にできてしまいます。
答えは ① です。