qOA86

運動エネルギーと運動量について述べた文として最も適当なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。

運動エネルギーは大きさと向きをもつベクトルである。
二つの小球が非弾性衝突をする場合、運動量の和は保存されるが運動エネルギーの和は保存されない。
力を受けて物体の速度が変化したとき、運動エネルギーの変化は物体が受けた力積に等しい。
等速円運動する物体の運動量は一定である。

#センター19本試物理

 

① 運動エネルギーは大きさと向きをもつベクトルである。

運動エネルギーに向きはありません。向きがあるのは運動量です。運動エネルギーはスカラーで、運動量はベクトルです。

② 二つの小球が非弾性衝突をする場合、運動量の和は保存されるが運動エネルギーの和は保存されない。

そのとおりです。非弾性衝突をする場合というのは『運動量保存と力学的エネルギー』項の説明において \(e=1\) 以外の場合です。\(0≦e<1\) の場合です。この場合、運動量の和は保存されますが運動エネルギーの和は保存されません。

③ 力を受けて物体の速度が変化したとき、運動エネルギーの変化は物体が受けた力積に等しい。

物体が受けた力積に等しいのは運動エネルギーの変化ではなく運動量の変化です。

④ 等速円運動する物体の運動量は一定である。

円運動ということは物体の運動の向きが刻々と変わるということです。上述のとおり運動量は向きを含む量です。向きが刻々と変わるならそのベクトル量は一定とはいえません。

 

答えはです。