qO3L2

円柱状の金属導線を流れる電流の大きさは導線の断面を単位時間に通過する自由電子の電気量の大きさである。図1は、断面積 \(S\) の導線の一部分であり、自由電子がすべて同じ速さ \(u\) で同じ向きに進んでいる様子を模式的に表している。同様に表1の図のA~Fは、導線の断面積が \(2S\)、\({\large\frac{S}{2}}\) の2通り、自由電子の速さが \(2u\)、\(u\)、\({\large\frac{u}{2}}\) の3通りからなる6通りの組合せを示している。図1と表1の図の導線内の単位体積あたりの自由電子の個数がすべて同じであるとして、電流の大きさが図1と同じになるものの組合せを、下の①~⑤ のうちから一つ選べ。

図 1
表 1

① AとF ② BとE ③ CとD ④ すべて ⑤ なし

#共テ21追試物理基礎

電流の大きさは導線の断面を単位時間に通過する自由電子の電気量の大きさである」とのことですが、自由電子はどれも同じだけの電気量を持ちますので、これは「電流の大きさは導線の断面を単位時間に通過する自由電子の個数に比例する」と言い換えることができます。 「単位時間、単位面積当たり、何個通過するか」
ではなく、
「単位時間当たり、何個通過するか」
です。
「単位面積当たり」
は要りません。勘違いしやすいです。

仮に、上図の導線の長さを 6m、\(u\) を 1m/s としますと、

図1においては 6秒間 で 4個 の自由電子が特定の断面を通過することになります。
Aでは 3秒間 で 8個、
Bでは 6秒間 で 8個、
Cでは 12秒間 で 8個、
Dでは 3秒間 で 2個、
Eでは 6秒間 で 2個、
Fでは 12秒間 で 2個、

です。図1と同じ電流の大きさとなるのは C と D です。答えはです。