水を氷の状態から温めたところ、図3のように温度が変化した。下の文章中の空欄ア・イに入れる語句の組合せとして最も適当なものを、下の①~⑥のうちから一つ選べ。
区間Aと区間Bでは温度が変化しなかった。これは加えた熱がアのに使われるためである。グラフの傾きが、固体状態のときより液体状態のときの方が小さいので、比熱は液体状態の方がイことがわかる。
ア | イ | |
---|---|---|
① | 分子間の結びつきを弱めたり切ったりする | 大きい |
② | 分子間の結びつきを弱めたり切ったりする | 小さい |
③ | 化学反応を引き起こす | 大きい |
④ | 化学反応を引き起こす | 小さい |
⑤ | 全体の分子の数を増やす | 大きい |
⑥ | 全体の分子の数を増やす | 小さい |
#センター17本試物理基礎
区間Aは氷が融けて水になる最中です。固体が融解して液体になる最中です。熱が 分子間の結びつきを弱めたり切ったりしています 。氷と水が混ざった状態は 0℃ です。
区間Bは水が水蒸気になる最中です。液体が気化して気体になる最中です。熱が分子間の結びつきを弱めたり切ったりしています。水と水蒸気が混ざった状態は 100℃ です。
区間Aと区間Bの間の区間は液体の状態で、液体のまま温度が上昇しています。区間Aの前の区間は固体で、固体のまま温度が上昇しています。区間Bの後の区間は気体の状態で、気体のまま温度が上昇しています。
固体の区間の温度の上昇具合と比べて液体の区間の温度の上昇具合が緩やかなのは、氷より水の方が温まりにくいということです。
比熱が大きい物質は温まりにくく冷めにくいです。
つまり、液体の方が比熱は 大きい です。
答えは ① です。