電波

電波

電磁波とは

電磁波とは、電場と磁場を変化させながら進んでいく波のことです。その速さは、真空中では 299792458 m/s ≒ 3.0×108 m/s です。水中では 約2.3×108 m/s です。真空中での速さを水の絶対屈折率 約1.333 で割ると導き出せます。

また、電磁波は粒子的側面と波動的側面を両方併せ持ちます。しかしこれらのことは高校物理では学びません。大学に行ってからです。

波長の大きさによる電磁波の分類

波長 名称 用途
10~1km 長波(LF) 船舶、航空機無線
1km~100m 中波(MF) AMラジオ放送
100~10m 短波(HF) 無線
10~1m 超短波(VHF) テレビ放送、FMラジオ放送
1m~10cm 極超短波(UHF) 電波 携帯電話、電子レンジ
10~1cm センチ波(SHF) 衛星放送
1cm~1mm ミリ波(EHF) 衛星通信
1~0.1mm サブミリ波
400~0.7×10-6m 赤外線 赤外線通信、こたつ
7.8~3.8×10-7m 可視光線 人間の目に感じる光
3.8~2.0×10-7m 紫外線 日焼け、殺菌
10-7m~10-11m X線 レントゲン
10-9m~10-12m γ(ガンマ)線 放射線の一種

長波からサブミリ波までを電波といいます。波長の長い電磁波は回折しやすく、多少の障害物は乗り越えることができ、遠くまで届きます。

紫外線、X線、γ線、の波長については参考書によってさまざまな数値が書いてあり、またそれぞれの波長の境界の明確な線引きはないようです。

また、「光」という言葉を使うとき、可視光線だけを意味するときと、赤外線、可視光線、紫外線の3つを意味するときと、さらに電磁波全部を意味するときがあるので注意が必要です。日常生活で「光」といえば可視光線だけを意味することが多いと思います。

上の表を初めて見た方は意外に思うかもしれませんが、日常生活における光(可視光線)や、電波や、放射線は、全て電磁波の一種であり、ただ波長が違うだけのものです。携帯電話は数10cmの波長の電磁波を送受信するものですし、人間の目はそれの100万分の1くらい(7.8~3.8×10-7m)の波長の電磁波を感知します。波長が7.0×10-7mくらいの電磁波を人間は「赤」と感じ、波長が4.5×10-7mくらいの電磁波を人間は「青」と感じます。人間は目で感知した電磁波を脳で処理して風景として認識するのです。

可視光線はその波長の長さによってさらに細分化され、波長が長い方から順に、、となっています。(この順番は一応覚えておいた方がいいです。『光の分散』項参照)。可視光線より僅かに波長が長い赤外線は「赤の外」という意味であり、可視光線より僅かに波長が短い紫外線は「紫の外」という意味です。

電波の変調

ラジオ局やテレビ局が電波を発信する際、他の放送局と電波が干渉しないよう、放送局ごとに決められた周波数の電波を使います。これを搬送波といいます。

周波数と波長を掛け合わせると波の速さになります。上で述べたように、電磁波は速さが 3.0×108 m/s と決まっていますので、周波数が決まれば波長が決まり、つまり、周波数と波長は事実上同じようなものとして扱われます。

各放送局は搬送波に音声や映像の信号(=信号波)を織り交ぜて電波を発信しています。搬送波に信号波を織り交ぜることを電波の変調といい、
搬送波の振幅を変調させる振幅変調(amplitude modulation,AM)と、
搬送波の周波数を変調させる周波数変調(frequency modulation,FM)とがあります。
AMラジオ放送には振幅変調(AM)、FMラジオ放送には周波数変調(FM)が使われています。