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充電された携帯電話用の電池は流すことのできる電気量が限られている。図4は、完全に充電したある携帯電話用の電池にある抵抗器をつないだとき、抵抗器を流れる電流の時間変化を表している。この電池を携帯電話に使う場合、通話時に流れる電流が 100mA で一定であるとすると、最大何時間の連続通話が可能か。ただし、一回の完全充電後この電池が流すことのできる電気量は、流す電流によらず一定であるとする。

図 4

#センター09本試

グラフから読み取れるのは、この電池は 35mA の電流を 20h 流すことができるということです。35mA というのは 0.035A です。20h というのは (20×60×60=) 72000s です。

電流というのは1秒間に流れる電荷の量のことでありますから、20h間に流れる電荷の量(電気量)は

  (q = It) = 0.035 × 72000 = 2520 [C]

です。これがこの電池の容量です。

通話時に使用する電流が 100mA つまり 0.1A であるので、これで割ると、

    \(\large{\frac{2520}{0.1}}\) = 25200 [s]

秒を時間に直しますと、

    \(\large{\frac{25200}{60×60}}\) = 7 [h]

となります。

 

(別解)
上の解き方はちょっとバカ正直過ぎまして、もっと単純に考えますとすぐに解けます。

35mA で 20h 持つ電池は 100mA で何時間持つか、と考えるのです。

  35 × 20 = 100 × x

  x = 7 [h]

と暗算で求まります。

 

(余談)
ちなみに実際のスマホの電池容量には [mAh] という単位が使われています。[mA] と [h] を掛けた単位です。標準的なスマホは 2500mAh~5000mAh くらいのようです。