qO7V7

電気抵抗について考える。

(問3)抵抗値 \(R\) の抵抗に 6.0V の直流電圧を加えたところ、1.0秒間に 12J のジュール熱が発生した。抵抗値 \(R\) は 何Ω か。

 

(問4)次のような3本の金属線a、b、cを用意した。

材料 抵抗率[Ω・m] 断面積[m2] 長さ[m] 抵抗値[Ω]
a 1.7×10-8 1.0×10-7 1.0 \(R_\rm{a}\)
b 1.0×10-7 1.0×10-7 1.0 \(R_\rm{b}\)
c 1.0×10-7 1.0×10-8 2.0 \(R_\rm{c}\)

金属線の抵抗値の大小関係として正しいものを、次の①~⑥のうちから一つ選べ。

① \(R_{\rm a} > R_{\rm b} > R_{\rm c} \)  ② \(R_{\rm a} > R_{\rm c} > R_{\rm b} \)

③ \(R_{\rm b} > R_{\rm a} > R_{\rm c} \)  ④ \(R_{\rm b} > R_{\rm c} > R_{\rm a} \)

⑤ \(R_{\rm c} > R_{\rm a} > R_{\rm b} \)  ⑥ \(R_{\rm c} > R_{\rm b} > R_{\rm a} \)

#センター18本試物理基礎

(問3)
12J のジュール熱が発生したということは、抵抗において 12J の電力量が発生したということであり、1.0秒間に、とあるので、この抵抗において 1.0秒間あたり 12J の電力が発生したということです。

電力というのは電流と電圧を掛けたもの(\(P = IV\))であり、これにオームの法則(\(V = RI\))を代入して \(I\) を消去すると、

  \(P = \large\frac{V^2}{R}\)

であるので

  \(12 = \large\frac{6.0^2}{R}\)

∴ \(R = {\large\frac{36}{12}} =\textcolor{yellow}{\underline{\textcolor{black}{3.0\ [\rm Ω]}}}\)

となります。

電力が 12J で電圧が 6.0V ということは 12 = 電流 × 6.0 であるので電流が 2.0A と求まり、オームの法則より抵抗は電圧を電流で割ったものであるから \(R\) = 6.0 ÷ 2.0 = 3.0 と求まる、と考えてもいいです。

 

(問4)
抵抗値は、抵抗率が大きいほど、断面積が小さいほど、長さが長いほど、大きいです

  \(R = ρ\large\frac{l}{S}\)

です。

  \(R_{\rm a} = 1.7×10^{-8} × {\large\frac{1.0}{1.0×10^{-7}}} = 1.7×10^{-1}\)

  \(R_{\rm b} = 1.0×10^{-7} × {\large\frac{1.0}{1.0×10^{-7}}} = 1.0\)

  \(R_{\rm c} = 1.0×10^{-7} × {\large\frac{2.0}{1.0×10^{-8}}} = 2.0×10\)

というわけで、答えは ⑥ \(R_{\rm c} > R_{\rm b} > R_{\rm a} \) です。