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図4は変圧器の模式図である。その一次コイルを家庭用コンセントにつなぎ、交流電圧計で調べたところ、一次コイル側の電圧は 100V、二次コイル側の電圧は 8.0V だった。

図 4

(問3)次の文中の空欄10に入れる数値として最も適当なものを、下の①~⑤のうちから一つ選べ。

この変圧器の一次コイルと二次コイルの巻き数を比較すると、二次コイルの巻き数は一次コイルの10倍になる。

① 0.08 ② 0.8 ③ 8 ④ 12.5 ⑤ 100

(問4)次の文章中の空欄11に入れる数値として最も適当なものを、下の①~⑤のうちから一つ選べ。

この変圧器の二次コイルの端子間に抵抗を接続し、一次コイルと二次コイルに流れる電流の大きさを交流電流計で比較する。変圧器内部で電力の損失がなく、一次コイル側と二次コイル側の電力が等しく保たれるものとすると、二次コイル側の電流は一次コイル側の11倍になる。

① 0.08 ② 0.8 ③ 8 ④ 12.5 ⑤ 100

(問5)次の文章中の空欄12に入れる数値として最も適当なものを、下の①~⑥のうちから一つ選べ。

この変圧器をコンセントにつなぎ、発生するジュール熱でペットボトルを切断するカッターを作る。図5のように、絶縁体の枠にニクロム線を取り付けて、カッターの切断部とした。その長さは 16cm であった。図6は使用したニクロム線の商品ラベルである。交流の電圧計や電流計が表示する値を使うと、交流でも直流と同様に消費電力が計算できる。それによれば、このカッターの消費電力は12W である。ただし、ニクロム線の電気抵抗は、温度によらず一定とする。

図 5
図 6

① 0.5 ② 1.3 ③ 8 ④ 50 ⑤ 82 ⑥ 800

#共テ21本試物理基礎

(問3)変圧器において巻き数の比は電圧の比であるから

  \({\large\frac{8.0}{100}}\) = 0.08 倍

答えはです。

 

(問4)電力は電流と電圧を掛けたものであり、一次コイル側と二次コイル側の電力が等しいのだから、電流は電圧に反比例することになります。

  \({\large\frac{100}{8.0}}\) = 12.5 倍

答えはです。

 

(問5)抵抗値というものは長さに比例しますが、長さ 1m あたり 8.0Ω のニクロム線を 16cm 使っているのだからカッターの切断部の抵抗値は

  8.0 × 0.16 = 1.28 [Ω]

です。そしてこの部分に 8.0V の電圧が掛かりますが この部分以外には電圧は掛かりません。16cmのニクロム線以外の部分は導線であり、抵抗は0であり、電圧は掛かりません。 消費電力は電圧の2乗を抵抗で割ったもの \(P = IV\) と \(V = RI\) をしっかり覚えてください。
この2つを組み合わせると
\(P = IV = I^2R = {\large\frac{V^2}{R}}\)
が導き出せます。
だから

  \({\large\frac{8.0^2}{1.28}} = {\large\frac{64.0}{1.28}}\) = 50 [W]

答えはです。