図2のように、質量 m の物体を手で鉛直な壁に押し付けた。物体と壁の間の静止摩擦係数を μ とするとき、物体が落ちないようにするために、水平方向に手で加えなければならない最小の力 F はいくらか。ただし、重力加速度の大きさを g とし、手と物体の間の摩擦は無視できるものとする。
#センター05追試
手も壁も無いとすると、物体は重力 mg の力を受けて下に落ちて行きます。
これを防ぐのが摩擦力です。
摩擦力の大きさは垂直抗力と摩擦係数を掛けたものです。垂直抗力というのは押し付ける力と向きが逆で大きさが同じです。よって摩擦力の大きさは
(押し付ける力)×(摩擦係数)= μF
です。
これが重力以上の大きさであれば落下を防ぐことができます。すなわち、
μF ≧ mg
∴ F ≧ \(\large{\frac{mg}{μ}}\)
であり、最小の力は
F = \(\large{\frac{mg}{μ}}\)
となります。