時刻 t = 0 で、地面から小物体を鉛直上方に速さ v0 で投げ上げた。小物体は時刻 t1 で最高点に到達した後、時刻 t2 で地面に落下した。重力加速度の大きさを g とし、空気抵抗は無視できるものとする。
(問3)時刻 t1 を表す式として正しいものを、次の①~⑥のうちから一つ選べ。
① \(\large{\frac{v_0}{2g}}\) ② \(\large{\frac{v_0}{g}}\) ③ \(\large{\frac{2v_0}{g}}\) ④ \(\sqrt{\large{\frac{v_0}{2g}}}\) ⑤ \(\sqrt{\large{\frac{v_0}{g}}}\) ⑥ \(\sqrt{\large{\frac{2v_0}{g}}}\)
(問4)小物体の地面からの高さ y と、時刻 t の関係を表すグラフとして最も適当なものを、次の①~⑥のうちから一つ選べ。
#センター16本試物理基礎
(問3)
鉛直上方投射の3つの公式(鉛直上向きを正)
速度 v = v0 - gt
変位 y = v0t - \(\large{\frac{1}{2}}\)gt2
tを含まない式 v2 - v02 = - 2gy
の一番目の式に、最高点に到達したときの各量を代入しますと、
0 = v0 - gt1
∴ gt1 = v0
∴ t1 = \(\large{\frac{v_0}{g}}\)
答えは ② です。
(ちなみに)
『鉛直投射』の『分析』で説明したように、最高点に達するまでの時間と、最高点からスタートの位置に戻るまでの時間は等しく、
t2 = 2t1 = \(\large{\frac{2v_0}{g}}\)
です。
(問4)
上で示した3つの公式の二番目が変位 y の式ですが、
y = v0t - \(\large{\frac{1}{2}}\)gt2
この式は二次関数であり t2 に掛かる係数が負なので、この式を表す曲線は上に凸の放物線になります。(詳しくは数学の教科書を見てください)
答えは ④ です。
(余談)
空気抵抗があれば ⑥ のようなグラフになります。