空気中の音波は空気の温度のみによって決まり、図1で表されるものとする。このことから音波の伝わり方が気温の変化によってどうように変わるかを考えよう。
(問1)qGBN9
(問2)qGBNA
(問3)音源が一定の速度で近づいてくると、静止した観測者には、音源が静止しているときとは異なった振動数の音が聞こえる。このドップラー効果に対する気温の影響について述べた記述として正しいものを、次の①~④のうちから一つ選べ。
① 振動数変化は、気温が高いほど大きい。
② 振動数変化は、気温が高いほど小さい。
③ 振動数変化は、気温によって影響を受けない。
④ 振動数変化は、気温が 0℃ より下がると起こらない。
#センター08追試
選択肢の文中の振動数変化とは、ドップラー効果によって振動数が大きくなったり小さくなったりすることをいっています。
また、問1、問2でお分かりのように、気温が高いほど音速は速くなります。この問3は音速が速くなると振動数変化の幅が大きくなるのかどうか(=ドップラーの効果が大きくなるかどうか)を聞いています。
まず、これは観測者が静止していて音源が近づいて来るパターンですから、ドップラー効果を表す式は
f2 = \(\large{\frac{V}{V-v_\rm{s}}}\)f0
です。f2 は観測者が感知する振動数で、V は音速で、vs は音源の移動速度で、f0 は音源の振動数です。
この式をよく見ますと、V が大きくなるほど f2 は f0 に近づくことが分かると思います。つまり、気温が高くなって音波の進む速さが速くなると、観測者が感知する振動数と音源の振動数があまり変わらなくなるということです。
答えは ② です。