朝や夕方の太陽光は、図1のように、大気層に大きな入射角で入射するため、屈折の影響が大きく現れる。この結果、日の出と日の入りの時刻は、地球大気がないと仮定した場合と比べてどのように変化するか。最も適当な記述を、下の①~④のうちから一つ選べ。
① 日の出も日の入りも早くなる。
② 日の出は早くなり、日の入りは遅くなる。
③ 日の出は遅くなり、日の入りは早くなる。
④ 日の出も日の入りも遅くなる。
#センター07追試
まず、確認しておきたいことは、
本問においては太陽は右回りに動いていきます。
また、観測者の視界は左図のような範囲です。水平線より下は見えません。
そして、大気外から来た光は左図のように曲がります。
このようには曲がりません。
大気外(真空)での屈折率と大気中(空気)の屈折率では、大気中の方がわずかですが大きいです。光の進む速さが遅いです。そのようなときは上図のように曲がります
屈折率の小さい媒質から屈折率の大きい媒質へ
進むときの波の進行方向は
下図のようになります。
qG9K9 もご参照ください。
。左図のようには曲がりません。
ということは、
朝はちょっと早めに朝日が見え、
夕方はちょっと遅めに夕日が見えることになります。
答えは ② 日の出は早くなり、日の入りは遅くなる、です。
この問題は波がどっちに曲がるかを問う問題です。『波の屈折』項をよくお読みください。『最短距離?』のことも頭に入れておいてください。