次の文章中の空欄ウ・エに入れる数値と語の組合せとして最も適当なものを、後の①~⑧のうちから一つ選べ。
ギターのある弦の基本振動数を 110Hz に調律したい。ここでは、図4のような4倍振動を生じさせ、4倍音を利用して調律を行う。
この弦の4倍音(以下、この音をギターの音とよぶ)を鳴らし、おんさの発生する 440Hz の音と比べると、ギターの音の高さの方が少し低かった。また、ギターの音とおんさの音を同時に鳴らすと、1秒あたり2回のうなりが聞こえた。このとき、ギターの音の振動数はウHz である。
次に、1秒あたりのうなりの回数が減っていくように弦の張力を調節する。弦の張力の大きさが大きいほど、弦を伝わる波の速さは大きくなるので、弦の張力の大きさを少しずつエしていけばよい。うなりが聞こえなくなったとき、ギターの音とおんさの音の振動数が一致し、この弦の基本振動数は 110Hz になる。
ウ | エ | |
---|---|---|
① | 432 | 小さく |
② | 432 | 大きく |
③ | 438 | 小さく |
④ | 438 | 大きく |
⑤ | 442 | 小さく |
⑥ | 442 | 大きく |
⑦ | 448 | 小さく |
⑧ | 448 | 大きく |
#共テ23本試物理基礎
「1秒あたり2回のうなりが聞こえた」とありますのでうなりの振動数は 2Hz です。うなりの振動数というのは \(f = | f_1 - f_2 |\) であるのでギターの振動数は 442Hz か 438Hz ということになりますが、「ギターの音の高さの方が少し低かった」とありますので 438Hz ということになります。
「次に、1秒あたりのうなりの回数が減っていくように弦の張力を調節する」とありますが、これは 438Hz の振動数を 440Hz にしていくということです。振動数を大きくしていくということです。波の基本式 \( v = fλ\) より波長が一定のときは波の速さを大きくすれば振動数は大きくなります。そして、弦を伝わる波の速さというものは弦の張力を 大きく すればするほど(ピンと張れば張るほど)大きくなります(つまり音が高くなる)。
答えは ④ です。