次の文章中の空欄ア〜ウに入れる語句の組合せとして最も適当なものを、下の①~⑨のうちから一つ選べ。
図2(a)のように、帯電していない不導体(絶縁体)に、正に帯電した棒を近づけると、誘電分極のため不導体と棒の間にアがはたらく。
図2(b)のように、帯電していない導体A、Bを接触させ、正に帯電した棒を近づけると、静電誘導のため導体Bと棒の間にはイがはたらく。次に、図2(C)のように棒を近づけたまま、導体A、Bを周囲との電荷の出入りが無いようにして離した後、棒を取り除き、図2(d)のように導体A、Bも互いに十分遠ざける。このとき導体Aはウ。
ア | イ | ウ | |
---|---|---|---|
① | 引力 | 引力 | 正に帯電している |
② | 引力 | 引力 | 負に帯電している |
③ | 引力 | 斥力 | 正に帯電している |
④ | 引力 | 斥力 | 帯電していない |
⑤ | 斥力 | 引力 | 正に帯電している |
⑥ | 斥力 | 引力 | 負に帯電している |
⑦ | 斥力 | 引力 | 帯電していない |
⑧ | 斥力 | 斥力 | 正に帯電している |
⑨ | 斥力 | 斥力 | 負に帯電している |
#センター16本試物理
(a)のように、帯電していない不導体(絶縁体)に、正に帯電した棒を近づけると、誘電分極のため不導体と棒の間に 引力 がはたらく。
(b)のように、帯電していない導体A、B(不導体ではない)を接触させ、正に帯電した棒を近づけると、静電誘導のため導体Bと棒の間には 引力 がはたらく。次に、(C)のように棒を近づけたまま、導体A、Bを周囲との電荷の出入りが無いようにして離した後、棒を取り除き、(d)のように導体A、Bも互いに十分遠ざける。このとき導体Aは 正に帯電している 。
答えは ① です。
導体、不導体、静電誘導、誘電分極の違いをしっかり意識しましょう。
(余談)
もし(b)においてA、Bが(導体ではなく)不導体であれば、棒を取り除き、A、Bを互いに十分遠ざけた後は双方とも帯電しなくなります。分極しなくなるからです。