静電誘導
静電誘導とは
金属のように電気を通す物質を導体といいますが、この導体に帯電体を近づけると導体は電荷を帯びます。導体も電荷を帯びれば帯電体になります。
まだ帯電してない導体に帯電体を近づけると、導体は帯電し帯電体に近づきます。正に帯電した帯電体を左側から近づけると導体の中の電子が引きよせられ導体の左側によります。導体の右側は電子が減ってしまいますが、これはすなわち正に帯電したのと同じことになります。
このように、導体に帯電体を近づけると引き寄せ合う現象を静電誘導といいます。(『電場の中の導体』 参照)
静電誘導で発生した導体内の正の電荷と負の電荷の量は常に同じであり、帯電体を近づければ近づけるほどそれぞれの電荷の量は大きくなり、遠ざければ小さくなり、帯電体の電気量を大きくすれば静電誘導で発生する電荷の量も大きくなります。
静電誘導と誘電分極
静電誘導に似ている現象に誘電分極というものがあります。塩化ビニールでできた下敷きを頭にこすり付けると髪の毛が持ち上がる現象などがそうです。2つの現象は似ているので、慣れないうちは区別が大変かもしれません。
アニメーション
静電誘導を『正電荷』項にならってアニメーションで示すと以下のようになります。