次の文章中の空欄ア⋅イに入れる語句の組合せとして最も適当なものを、下の①~⑨のうちから一つ選べ。
一様な磁場中でコイルを一定の速さで回転させると、交流電圧がコイルの両端に生じた。コイルをより速く回転させると、交流の周波数はア、最大電圧はイ。
ア | イ | |
---|---|---|
① | より低くなり | より小さくなる |
② | より低くなり | 変わらない |
③ | より低くなり | より大きくなる |
④ | 変わらず | より小さくなる |
⑤ | 変わらず | 変わらない |
⑥ | 変わらず | より大きくなる |
⑦ | より高くなり | より小さくなる |
⑧ | より高くなり | 変わらない |
⑨ | より高くなり | より大きくなる |
#センター09追試
「一様な磁場中でコイルを一定の速さで回転させると、交流電圧がコイルの両端に生じた」とありますので、これは『交流発電機』の問題です。コイルを速く回転させれば発電機から生み出される交流も周波数が より高くなり ます。
交流発電機が生み出す起電力(電圧)については『交流』項で説明しましたが、その大きさは
V = Φ0ωsinωt
と表され、最大値は
V0 = Φ0ω
です。ω はコイルの回転スピードのことであり、これが速くなると Φ0ω つまり V0(最大電圧) も より大きくなり ます。交流発電機の原理は電磁誘導であり、電磁誘導においてはコイルを速く動かす方が誘導起電力が大きくなります。
答えは ⑨ です。
V = Φ0ωsinωt をグラフで表すと
このようになりますが、
ω が大きくなると
周波数が高くなるだけでなく、
振幅(最大電圧)も大きくなります。