水平な実験台の上で、台車の加速度運動を調べる実験を、2通りの方法で行った。
まず、記録タイマーを使った方法では、図1のように、台車に記録タイマーに通した記録テープを取りつけ、反対側に軽くて伸びないひもを取りつけて、軽くてなめらかに回転できる滑車を通しておもりをつり下げた。このおもりを落下させ、台車を加速させた。ただし、記録テープも記録タイマーも台車の運動には影響しないものとする。
図2のように、得られた記録テープの上に定規を重ねて置いた。この記録タイマーは毎秒60回打点する。記録テープには6打点ごとの点の位置に線が引いてある。
(問1)qO3F8
(問2)qO3F8
次に、台車から記録テープを取りはずし、図3のように加速度測定機能のついたスマートフォンを台車に固定し、加速度を測定した。
測定を開始してからおもりを落下させ、台車がストッパーによって停止したことを確認して測定を終了した。
スマートフォンには図4のような画面が表示された。図4は縦軸が加速度、横軸が時間である。ただし、スマートフォンは台車の進む向きを正とした加速度を測定している。また、台車が停止する直前の加速度はグラフの表示範囲を超えていた。
(問3)qO3F8
(問4)qO3F8
(問5)台車を引いているおもりが落下しているとき、おもりのエネルギーの変化として最も適当なものを、次の①~⑥のうちから一つ選べ。
① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | |
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おもりの位置エネルギー | 増加 | 増加 | 増加 | 減少 | 減少 | 減少 |
おもりの運動エネルギー | 増加 | 減少 | 減少 | 増加 | 増加 | 減少 |
おもりの力学的エネルギー | 増加 | 一定 | 減少 | 一定 | 減少 | 減少 |
#共テ21本試物理基礎
(問5)おもりの高さは低くなっていくので当然位置エネルギーは 減少 していきます。
そしておもりは速さが増していくので運動エネルギーは 増加 していきます。
そしてその両方の合計である力学的エネルギーは一方が減ったら他方が増えるので 一定です 。いや、これは間違いです。『自由落下運動における力学的エネルギー保存の法則』や『単振り子の力学的エネルギー』や『ばね振り子の力学的エネルギー』で示した例ではそうだったかもしれませんが、今回は違います。台車がつながっています。位置エネルギーが減った分はおもりの運動エネルギーだけでなく台車とスマートフォンの運動エネルギーの増加分にも使われます。全部をひっくるめて力学的エネルギーが保存されています。そうでないとすると台車とスマートフォンはどこからもエネルギーを得ずに加速したということになってしまいます。
つまり、おもり単体でみたときの力学的エネルギーは 減少 します。
答えは ⑤ です。