qHBA6　■わかりやすい高校物理の部屋■

なめらかに動くピストンがついたシリンダー内に理想気体を入れたところ、圧力 P₀ 、体積 V₀ 、温度 T₀ になった。この状態から、図1に示す三つの過程により、気体の体積を V₁ に減少させる。過程(a)は断熱変化、過程(b)は等温変化、過程(c)は定圧変化である。

（問1）熱の出入りがない過程は(a)、(b)、(c)のいずれであるか。また、内部エネルギーが変化しない過程は(a)、(b)、(c)のいずれであるか。

（問2）過程(a)、(b)、(c)において、気体が外部からされる仕事をそれぞれ W_a 、W_b 、W_c とする。これらの大小関係を示せ。

（問3）図2に示した温度と体積の関係を表す実線ウ〜カのうち三つは、過程(a)、(b)、(c)に対応する。それぞれどの実線が過程(a)、(b)、(c)に対応するか。

#センター15本試物理

（問1）
熱の出入りがない過程は (a)断熱変化 です。

内部エネルギーが変化しない過程は (b)等温変化 です。

（問2）
p-Vグラフにおいて曲線と横軸に挟まれた部分の面積が仕事であるので、

W_c < W_b < W_a です。

（問3）
(a)断熱変化は体積を小さく（圧縮）していくと温度が上がるから、カ。

(b)等温変化は体積を小さく（圧縮）していっても”等温”だから、オ。

(c)定圧変化は体積を小さく（圧縮）していくと温度が下がるから、ウかエ。

そして、\(\large{\frac{V}{T}}\) =（一定）、つまり体積と温度が比例する（シャルルの法則）から体積-温度図の曲線は直線となり、ウかエのうちのウ。