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図1のように、凸レンズの中心点Oの左側の光軸上の点Aにろうそくを立て、右側の光軸上の点Bに、光軸に垂直にスクリーンを置いたところ、スクリーン上に鮮明なろうそくの実像ができた。

図 1

(問1)凸レンズによってスクリーン上にできる像に関する記述として最も適当なものを、次の①〜④のうちから一つ選べ。

凸レンズの上半分を黒紙でおおうと、スクリーン上の実像は、形は変わらず暗くなる。
スクリーン上にできる実像は正立である。
ろうそくから出た光は、反射の法則に従いスクリーン上に集まり実像を作る。
ろうそくを凸レンズに近づけていくと、ある点でスクリーン上に虚像ができる。

(問2)次の文章中の空欄に入る数値はいくらか。

図1で用いている凸レンズに光軸に平行な光線を入射させると、点Oから 15cm 離れた光軸上の1点に光が集まる。距離OBが 60cm のとき、距離OAをcm にすると、ろうそくの大きさの倍の鮮明な実像がスクリーン上にできた。

#センター13本試

(問1)
① 正しいです。レンズの一部が汚れていても像は映ります。少し暗くなります。

② 間違いです。実像ができるときは常に倒立像になります。虚像のときは正立像です。もしこのことをうっかり忘れてしまっても、光線の進み方を理解していれば何とか導き出すことができます。
このアニメーションを見て感覚をつかんでください。

③ 間違いです。光線はレンズを通るときに屈折します。反射するのは凹面鏡や凸面鏡のときです。

④ 間違いです。虚像というものはスクリーン上にはできません。虚像は人間が脳内で感じるものです。

 

 

(問2)
点Oから 15cm 離れた光軸上の1点に光が集まるということなので、このレンズの焦点距離は 15cm ということです。

距離OBが 60cm のときの距離OAの大きさを a と置いて、レンズの公式(写像公式) \(\large{\frac{1}{a}}\) + \(\large{\frac{1}{b}}\) = \(\large{\frac{1}{f}}\) に代入しますと、

    \(\large{\frac{1}{a}}\) + \(\large{\frac{1}{60}}\) = \(\large{\frac{1}{15}}\)

 ∴  \(\large{\frac{60}{a}}\) + 1 = 4

 ∴  \(\large{\frac{60}{a}}\) = 3

 ∴  a = 20

レンズの倍率(\(\large{\frac{b}{a}}\))は \(\large{\frac{60}{20}}\) = 3.0