次の文章中の空欄( 5 )( 6 )に入る数値はいくらか。
ギターのある弦は、どこも押さえずに弾くと振動数 330Hz の音が出る。図4のように、この弦の長さの \(\large{\frac{3}{4}}\) の場所を強く押さえて弾くと、振動数( 5 )Hz の音が出た。同じ場所を軽く押さえて弾いたところ、押さえた点が振動の節になる図5のような定常波が生じ、振動数( 6 )Hz の音が出た。
#センター07本試
弦を伝わる波の速さというものは、弦の張力と線密度で決まります。つまり、本問の場合、弦を伝わる波の速さは一定です。
そして、速さと振動数と波長の間には v = fλ という関係があります。今は速さが一定ですから、振動数と波長は反比例することになります。
どこも押さえないときの振動数が 330Hz 。
\(\large{\frac{3}{4}}\) の場所を押さえる、つまり波長が \(\large{\frac{3}{4}}\)倍 のときは、振動数は
330 × \(\large{\frac{4}{3}}\) = 440 [Hz]
( 5 )の答えは 440 [Hz]
軽く押さえるときは波長が \(\large{\frac{1}{4}}\)倍 であり、振動数は
330 × 4 = 1320 [Hz]
( 6 )の答えは 1320 [Hz]
(余談)
一応、1波長というのは ではなく でありますので勘違いしないでください。念のため。
あと、軽く押さえたときだけ節がたくさんできることに疑問を持たれるかもしれませんが、それは、
軽く押さえたときは、B領域で弾いた振動がA領域に伝わり、 A領域において、最も起こりやすい基本振動が起こり、その振動がB領域に影響し返すからです。
強く押さえたときはB領域の振動がA領域に伝わりません。
あとあと、ちなみに、ギターの6本ある弦のうちの一番下に位置する一番高い音が出る弦を、どこも押さえずに弾くと 330Hz の音が出るらしいです。この音は「ミ」の音です。440Hz の音は「ラ」の音です。「ラ」の音は音楽において基準となる音です。「ド」より「ラ」の方が大事なようです。「ド」は 261.6Hz です。中途半端です。( 6 )の答えの 1320Hz の音は、2オクターブ上の「ミ」です。…これらは覚える必要の無い知識ですが、演習問題では 440 という数値がよく出てきます。