音などで起こる「うなり」という現象を考える。
図1(a)と(b)は、わずかに異なる二つの振動数 \(f_1\) と \(f_2\) の波( \(f_1 > f_2\) )の、ある位置での時間と変位の関係を示している。図1(c)は二つの波を一つの図の中に描いたものである。
(問1)これら二つの波の合成波の、図1と同じ位置での時間と変位の関係を表すグラフは図2の(ア)~(エ)のうちどれか。また、うなりの周期はそのグラフ中に示された時間間隔AとBのどちらか。グラフと時間間隔を示す記号の組合せとして最も適当なものを、下の①~⑧のうちから一つ選べ。ただし、図2のグラフの目盛りは、図1のグラフの目盛りと等しいものとする。
① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
グラフ | (ア) | (ア) | (イ) | (イ) | (ウ) | (ウ) | (エ) | (エ) |
時間間隔 | A | B | A | B | A | B | A | B |
(問2)うなりの周期 \(T\) を表す式として正しいものを、次の①~⑨のうちから一つ選べ。
① \(f_1 - f_2\) ② \(\large\frac{1}{f_1 - f_2}\) ③ \(\large\frac{1}{f_2} - \large\frac{1}{f_1}\)
④ \(f_1 + f_2\) ⑤ \(\large\frac{1}{f_1 + f_2}\) ⑥ \(\large\frac{1}{f_2} + \large\frac{1}{f_1}\)
⑦ \(\large\frac{f_1 + f_2}{2}\) ⑧ \(\large\frac{2}{f_1 + f_2}\) ⑨ \(\large\frac{1}{2}(\large\frac{1}{f_2} + \large\frac{1}{f_1})\)
#センター18本試物理基礎
(問1)
合成波というものはそれぞれの高さを単純に足したものです。
振動数 \(f_1\) と \(f_2\) の波の合成波は左図のオレンジ色の点をつないだ曲線になります。
つまり図2の (エ) です。
周期というのは繰り返し運動の1回分の時間のことであるから A です。(Bは2回繰り返しが起こっている)
答えは ⑦ です。
(問2)うなりの振動数は \( f_1 - f_2 \) であり、周期というものは振動数の逆数なので
\( T \) = \(\large\frac{1}{f_1 - f_2}\)
です。
答えは ② です。