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図2のような格子定数(スリットの間隔)d の回折格子に、波長 λ の光を垂直に入射した。このとき、隣り合うスリットを通る光の経路差が光の一波長分となる回折光は強めあう。このような方向の回折光を一次回折光という。

図 2

(問4)格子定数 d が 1.0×10-6m 、光の波長 λ が 0.5×10-6m であるとき、一次回折光の方向が入射光の方向となす角度 θ の値はいくらか。

(問5)この回折格子に垂直に細い太陽光線を入射させ、透過光をスクリーンに投影したところ、図3のように、スクリーン上に一次回折光のスペクトルが現れた。このときの光の色の並び方として最も適当なものを、下の①~⑥のうちから一つ選べ。ただし、入射光線の延長線がスクリーンと交わる位置をPとする。

図 3
      

#センター09本試

(問4)
回折格子の明線の条件

    dsinθ =

であり、一次の回折光について問われているので m = 1 を代入すると、

    dsinθ = λ

d = 1.0×10-6λ = 0.5×10-6 を代入しますと、

    1.0×10-6 × sinθ = 0.5×10-6

 ∴  sinθ = \(\large{\frac{1}{2}}\)

 ∴   θ = 30°   度数法でなく弧度法で答えれば \(\large{\frac{π}{6}}\) です。

 

(問5)
『回折格子』項の最後で説明したように、波長の長い赤はわずかに外側に寄り、波長の短い紫はわずかに内側に寄ります。単色光を当てた場合はこのようなことは起こりませんが、太陽光を当てた場合はこのようなことが起こります。

答えはです。

 

スペクトルの順も暗記しておいた方がいいです。『光の分散』項で示しましたが、波長が長い方から、、です。特に、赤が長くて紫が短いことは絶対に暗記してください。赤外線、紫外線という言葉がありますが、可視光線の赤より波長が長い電磁波が赤外線(赤の外の線)で、可視光線の紫より波長が短い電磁波が紫外線(紫の外の線)です。(赤外線)→→(紫外線)です。