基本振動数が 360Hz となるように、長さ 0.450m の弦が弦楽器に張られている。
(問1)次の文章中の空欄ア・イに入る数値はいくらか。
弦を伝わる波の速さはアm/s である。この弦を振動数イHz で振動させると、腹が二つの定常波ができる。
(問2)弦楽器から振動数 360Hz の音を発生させ、その近くでおんさを鳴らしたところ、4秒間に8回のうなりが聞こえた。弦を張る力を少しだけ強めたところ、弦楽器が発生する音は高くなり、その結果うなりはなくなった。おんさの振動数は何Hzか。
#センター17本試物理基礎
(問1)
ア
弦の基本振動というのはこのような振動のことですが、
弦の長さが 0.450m ということなので、この振動が起こっているときの
波長の大きさは弦の長さの2倍の 0.900m です。
波の速さは振動数と波長を掛けたものだから、
360 × 0.900 = 324 [m/s]
イ
腹が二つの定常波ができるということは振動が2倍振動になったということであり、2倍振動になったということは、振動数が2倍になって波長が半分になったということです(波の速さは変わりません)。
つまり、振動数は
360 × 2 = 720 [Hz]
(問2)
4秒間に8回のうなりが聞こえたということなので、このうなりの振動数は
8 ÷ 4 = 2 [回/s] = 2 [Hz]
求めるおんさの振動数を f1 として、うなり振動数の式( f = | f1 - f2 |)に各値を代入しますと、
2 = | f1 - 360 |
∴ f1 = 358, 362
弦楽器の音を高くした(振動数を 360Hz より大きくした)ら、うなりはなくなった(弦楽器の振動数がおんさの振動数と同じになった)ということなので、おんさの振動数は 360Hz より大きいということが分かります。つまり、
f1 = 362 [Hz]