光波
光波=電磁波
光波(=光)とは電磁波の一種で、電磁波とは電気、磁気が作用する電磁場の中を進んでいく波のことです。
光という言葉は可視光線だけを指す場合もあれば、赤外線と可視光線と紫外線の3つを指す場合もあります。さらに波長が短いX線とγ線を含める場合もあります。厳密な定義は無いと思います。
光速
光波(電磁波)の真空中の速さ(光速)は c = 299 792 458 m/s です*c はラテン語の celeritas(速さ)から。
真空中であることを強調するときは c でなく c0 と表記します。
この数値は π の 3.141592… のように無限に続くものではく、9桁で終わりです。暗記するときは「憎くなく西小屋」などと覚えます。
閉じる。この9桁の数字は測定された値ではなく、人間によって定義された値です。この値に基づいて [m] メートル という長さが定義されています。
この速さは、重力作用の伝播速度でもあり、一応、これより速いものは無い、とされています*詳しいことは大学で学びます。
閉じる。
この速さは、真空中以外では遅くなります。空気中ではごくわずかに遅くなります。ごくわずかの違いですので、真空中と同じ速さ、とみなすことが多いです。水やガラスの中ではかなり遅くなります。水分子やガラス分子が電磁波の進行を妨げるからです。音の場合と逆です。
299792458 m/s はおよそ 3.0×108 m/s です。m を km にすると、3.0×105 km/s です。つまり、30万km/s です。「ひかりの速さは 30万キロで、1秒で地球7周半だよ。」と聞かされたことがあると思いますがソレです。太陽までだと約8分20秒です。
『光速の測定』項、『光の分散』項の波長による光速の違い、もご参照ください。
偏光
光波は電磁波であり、電磁波というものは横波です。縦波ではありません。
太陽光は、縦に揺れてる波や横に揺れてる波や斜めに揺れてる波など360°あらゆる方向に揺れている波を含んでいます。
この光を偏光板という板に通すと1方向に揺れる波だけが通り抜けます。偏光板とは、分子がきれいに1方向にそろっていてそちらの方向に揺れる波しか通過させない特殊な板です。左図では縦方向に揺れる波しか通り抜けられません。通り抜けた波は振動方向が1つの平面内に限られます。これを偏光といいます。
2枚の偏光板をそれぞれの軸が90°になるようにおくと光は2つ目の偏光板を通り抜けられません。(1枚目は軸が縦方向、2枚目は軸が横方向。)
偏光現象は光が横波であることを示す良い例です。