音の反射・屈折・回折・干渉
音は波でありますので、反射、屈折、回折、干渉という波特有の性質があります。
音の反射
音波の反射においても入射角=反射角という反射の法則が成り立っています。
音の屈折
音波が空気中から水中に入射すると、水中での音速の方が速いので、入射角より屈折角の方が大きくなります。(屈折の法則、光の屈折 参照)
また、空気中の音速は空気の温度が高い方が速いです。
風も雲も無い冬の夜に、遠くの電車などの音が良く聞こえることがあります。夜は静かなので当たり前といえば当たり前なのですが、もう一つの原因として音の屈折があります。
昼間は太陽光によって地表が温められ、上空にいくほど温度が低くなります。夜になったときに風も雲も無い場合は放射冷却が起こり、地表が冷やされ、上空の空気の方が暖かくなります。暖かい空気層と寒い空気層が逆転します。(このような層を接地逆転層というらしいです)。
このため、暖かい空気中の音速の方が速いので、夜はうまい具合に屈折して遠くまで音が届きます。
音の回折
音波は回折するので、物陰に隠れている人にもひそひそ話が聞こえてしまいます。低い声(=振動数の小さい音=波長の大きい音)で話すと、より回折しやすくなってしまいます。ドアを閉めましょう。
音の干渉
左図のように2つのスピーカーを並べ、1つの発振器から同一の振動数、同一の位相の音を出すと*本当は、同一位相である必要はありませんが、この方が、良く聞こえる地点、良く聞こえない地点の模様が対称形に綺麗に出ます。
閉じる、場所によってよく聞こえるところと聞こえないところができます。音波が干渉することによって、空気が良く振動する地点とほとんど振動しない地点ができるからです。