静電気力
クーロンの法則
18世紀のフランスの物理学者クーロンは、実験により、q1 [C] の荷電粒子と q2 [C] の荷電粒子との間に、2つの電荷(電気量)の積に比例し、荷電粒子間の距離 r [m] の2乗に反比例する力がはたらくことを発見しました。
クーロンの法則
F = k\(\large{\frac{q_1q_2}{r^2}}\)
力 F を静電気力(またはクーロン力)といいます。(『磁気力』参照)
k は比例定数*
語源は、ドイツ語 Konstant の頭文字。k という文字は磁気力のクーロンの法則やフックの法則や空気抵抗やボイル⋅シャルルの法則の各式でも使われます。意味はそれぞれの場合でまったく違います。「比例」する場合に何かと使いたくなる量記号が k です。
下で説明する k0 を用いた式
F = k0\(\large{\frac{q_1q_2}{r^2}}\)
は、真空の誘電率 ε0 を用いて、
F = \(\large{\frac{1}{4\pi\epsilon_0}\cdot\frac{q_1q_2}{r^2}}\)
とも書けます。
閉じるで、真空中でのその値は k0 = 9.0×109 N⋅m2/C2 です。空気中でもほぼこの値です。他の物質の中ではもっと小さい値になります。
この静電気力の方向は、2つの電荷が同符号の場合は反発し合う方向(斥力)で、異符号の場合は引きつけ合う方向(引力)です。
クーロンの法則(磁気力のクーロンの法則も含めて)は万有引力の法則にそっくりです。万有引力の場合は斥力がありませんが。質量が負の値をとりませんので。