(問3)次の文章中の空欄ゥ・エに入る式と単位を答えよ。
抵抗値 R の抵抗に大きさ I の電流を時間 t だけ流した。発生したジュール熱はゥと表され、その単位であるジュール(記号 J )は基本単位 kg 、m 、s を用いてエと表される。
(問4)抵抗値 10Ω と 30Ω の二つの抵抗を、図1(a)および(b)のように接続し、直流電源で 10V の電圧を加えた。それぞれの回路において、30Ω の抵抗に流れる電流 I1 と I2 の値はそれぞれいくらか。
#センター17本試物理基礎
(問3)
ゥ
抵抗値 R の抵抗に大きさ I の電流を流したときの電力は
RI2
であり、電力に時間を掛けたものが電力量であり、
RI2t
エ
RI2t なのだからその単位は
[Ω] × [A]2 × [s]
のはずですが問題文では基本単位 kg 、m 、s を用いて表わせ、といっているので、J(ジュール)について考え直すと、これはエネルギーの単位であり、仕事の単位のことです。
仕事というのは力(単位は N )と距離(単位は m )を掛けたものであり、力は(運動方程式 ma = F より)質量(単位は kg )と加速度(単位は m/s2 )を掛けたものであるので、その単位は
[J] = [N] × [m] = [kg] × [m/s2] × [m] = [kg⋅m2/s2]
です。
(問4)
2つの抵抗は直列に接続されているので合成抵抗の大きさは 30[Ω] + 10[Ω] = 40[Ω] であり、オームの法則より、
I1 = \(\large{\frac{10[\rm{V}]}{40[Ω]}}\) = 0.25 [A]
(b)の回路においては電流は 10Ω の抵抗を流れません。抵抗が少しでもある路(みち)と抵抗が全く無い路がある場合、電流は抵抗が全く無い路のみを流れます。
つまり(b)の回路は
このような回路であるとみなすことができます。
その電流は、オームの法則より、
I2 = \(\large{\frac{10[\rm{V}]}{30[Ω]}}\) ≒ 0.33 [A]